「表現したい」という衝動はどこから生まれるのか その1
なんだかんだで3週間ぶりの投稿です。
ブログを立ち上げたのが3月中旬ごろ、それから立ち上げの勢いもあって1日3記事ぐらい書いていたこともありましたが、3週間前ぐらいからピタリと止めてしまっていました。
まあ、いわゆる「三日坊主」感は否めないなと自分でも思いますし、端から見ても「最初は物珍しさで書いてたけど、飽きちゃったんでしょ」と言われても仕方なしな所はあります。
ただ、自分なりにこの休止期間を振り返ってみたときに、「なぜ急にブログ更新を止めてしまったか」という理由について、けっこう腑に落ちたメカニズムを発見しました。
元々ブログを立ち上げたときは、はっきり言って仕事がうまくいっておらず、思い悩んでいたときでした。
職場での人間関係しかり、今後の自分のキャリア構築しかり。そういった取っ掛かりとなる悩みを起点にして、自分の心の中にある暗部に芋づる式にスイッチが入り、まさに悩みの蟻地獄にはまり込むような感覚を覚えたものです。
仕事や生活がそれなりに順調に進んでいるときは、自分で自分に抱く期待を日ごろの生活の中で満たせている・果たせているときなのではないかと思います。
言うなれば、自分で自分に抱いているイメージと、他人が自分に抱いているイメージにあまりズレがない状態です。
「自分で自分に対して納得しているし、相応に周りの人も自分を認めてくれている」という、精神的にも満たされている所を指すのではないかと。その好循環が更なる良いサイクルを生み出すので、まさに「順風満帆」とも言うべき状態ではないでしょうか。
ただ、その好循環が何かの拍子に逆流し始めるとさあ大変です。
おそらくなんでもマジメに考える人は経験があるかと思いますが、一度思い悩み始めると、普段は外側に向いているエネルギーが内側に向かい始めるんですね。
私の場合は、
職場での人間関係に不具合が生じる
→人間関係が気になって仕事のパフォーマンスが下がりだす
→当然ながらミスも増え、周りの職場の人からの信頼も下がりだす
→自信を失い、自己否定感だけが増す
→「何とかしないと」と思いながらも根本的な原因は解決されず、気持ちだけが空回り
→さらに仕事のパフォーマンスが下がる
・・・
という「心のデフレ・スパイラル」に見事にはまっていました。
そして、心がデフレ状態だとだいたい体もリンクしてデフレ状態に陥るんですね。
心身ともに疲弊していたように思います。
これは心理学的にも証明されていることのようですが、普段外に向けて発していた心のエネルギーが内側に逆流しだすと、途端に自分の内面をも蝕み始めます。
こうなると、心の中での不協和音が日に日に大きくなり、自分でもどう処理していいかだんだんと分からなくなってくるんですね。
そこで、私が自分を救うための「心の逃げ道」として思いついたのがブログでした。
悩みに比例して膨れ上がる「心の言葉」を吐き出す場所がないと、当時は精神的にもちそうにありませんでした。
こういう表現が適切かは分かりませんが、とめどなく生まれる言葉を吐き出す場所がないと、「言葉の便秘」状態になるんですね。
なので、その「便秘」状態を解消すべく、ブログの上で言葉を吐き出すという試みを始めたわけです。
最初の十日間ぐらいは、それはそれは言葉がじゃんじゃん出てきました。
ブログを1日3本書いても足りないぐらい、「書きたい衝動」に駆られていたんですね。
もちろん不特定多数の読者を意識した語調にしたつもりですが、何よりそのときの一番の動機は「自分を励ますため」でした。
「自分のような読者」を想定しながらも、内実は今の自分が一番欲している言葉を自分で投げかけていました。
今から思えば、自分で自分にカウンセリングをする「セルフカウンセリング療法」でしたね。
ただ、そこからしばらくして職場の環境も改善されて自分の精神状態が落ち着きだすと、ピタリと「書きたい衝動」も止まってしまいました。
書きたいと思うネタはたくさんあるし、書けないこともない。
それでも、「書こう」と思い立ってパソコンの前に座ってキーボードを叩く所まで体がすんなりと動かなかったんですよね。
先程書いた「心のデフレスパイラル」からは抜け出し、仕事でも
職場の人間関係があまり気にならなくなる
→普段通りの仕事のパフォーマンスが発揮できるようになる
→周囲からの信頼を回復し、職場での承認欲求も満たされる
→自分に自信が持てるようになり、自己肯定感が高まる
→仕事にもさらに身が入るようになる
・・・
という好循環が自分の中に見られるようになりました。
これはこれで、かつての「心理的欠乏状態」から抜け出して心理的に健康になり、もちろん身体のコンディションも良くなりましたから、私としても良かったなと思っています。
ただ。
心と体のバランスが取れるにしたがって、「何が何でも吐き出したい」という言葉が反比例的に減少したようにも思いました。
ある意味、心理的な危機状態を脱するための心理的本能に従って生み出されていた言葉が無くなったので、それに伴って「自分を言葉で表現したい」という衝動も低下したのだと思います。
その途端に、ブログの更新も止めてしまいました。
ホント、極端な人間ですよね笑。
ブログを立ち上げてわずか1か月のことでしたが、この経験は自身への気づきにとどまらず、色々な方向での洞察を深めてくれるきっかけになったように思います。
そのことについてはまた日を改めて書いていきます。
今日はこの辺で。