大塚家具の分裂に見る思想闘争
こんにちは。しまうしです。
今回はこちらのニュース。
私がいつも陰ながら応援していて、時事問題を考える上で参考にさせていただいている長谷川豊さんの
でも取り上げられていました。
自分の信念を持って裸一貫から企業を立ち上げて一大組織を作り上げた創業者の会長と、その運営方針に陰りが見え始めたときに異を唱えて創業時の理念とは全く別の方向性で組織を導こうとする現社長。
長谷川さんがコラムにも書かれている通り、こうした構造ってどこでも起こりうることだと思います。
現に、私の前の会社でも全く同じ構造で会社が割れ、結局組織分裂、そして崩壊にまで至ってしまいましたからね。
「自分が社員だとしたらどちらにつくのか、皆さんも考えてほしい」と長谷川さんは問いかけられています。
当時の私は、創業者側につきました。
個人的にも色々世話になっていましたし、会社の業績自体は右肩下がりになっていたものの、そもそもこの人がいないと会社が成立しないし、会社を続ける意味もないと思っていましたので。
「会社は全て思想・哲学ありき。どんな組織にも必ず思想・哲学がいるんだ」
何かあるたびに、その創業者の方が口にしていたのを思い出します。
組織にとって思想・哲学は屋台骨であり木の根っこです。
根っこがあって初めて幹ができて葉っぱが生い茂る。
ときには風が吹いて葉っぱが飛ぶこともあるでしょう。悪天候続きで気が弱ってくることもあるでしょう。
それでも、根っこがあれば木は甦るんです。
地面から上に見える現象だけを見て「この根っこ自体がだめだから他の木に接ぎ木しよう」なんてやっていても、少しぐらいは改善が見られるかもしれませんが、根っこそのものが機能しなくなればそのうち木の幹は枯れていくでしょう。
その根っこに宿っているDNAみたいなものが、接ぎ木することによって失われてしまうように思うのです。
言うなれば、この大塚家具の一連の争いは思想闘争でしょう。
お互いの思想をぶつけ合っている、それが経営方針のすれ違いとして表面化しているということだと思います。
私の前の会社は、創業者と現社長が戦って一時は創業者側が破れています。
その後どのような経営を現社長が行っているかは知る由もありませんが、これから果たしてどのような道をたどることになるのかは見ものだと思います。
この大塚家具のニュースを見て、ふと思い出したことを記事にしてみました。