マジメさんのライフ・ラボ

マジメに気楽に考えたことをつらつらと

「ボロ雑巾になって捨てられる社畜たち」

こんにちは。島牛です。

 

少し前の記事ですが、ずっと心に残っているものです。

news.yahoo.co.jp

 

かつて私もブラック企業にいた身として、まったく他人事にできない話です。

 

大学を卒業してから最初に入った会社は、労働基準法というものの存在を知っているのかというぐらいに社員を酷使していました。

私も月に200時間以上の残業は当たり前でした。朝7時出社、夜11時に会社を出るのがデフォルトで、何か残業があれば夜12時を回ることも珍しくはありませんでした。

昼の休憩も取れたら取るというぐらいの話で、世のビジネスマンやOLがしているランチタイムなんて夢のまた夢でした。

週休は1日あれば良い方で、休日出勤があっても振替は当然のごとくない。

かと思えば突発的な出張が入り、一番きついときでは0泊3日の出張なんてのもありました。土曜夜まで仕事をした後夜行バスで関西へ行き日曜日に仕事、そのまま日曜夜に夜行バスで月曜日の朝に関東に帰って、シャワーを浴びてそのまま出社。

今から思えば、よくあんなスケジュールに耐えたなと自分で感心します。

 

ブラック企業というのは、一種のマインド・コントロールを行いながら社員を使っています。会社は社員がいないと成り立たないはずで、社員には会社を選ぶ権利があるはずなのに、いつの間にか会社はあたかもその社員の命運をすべて握っているかのように振る舞いはじめ、社員はその会社以外に選択肢は存在しないと思うようになる。

完全なる主従逆転です。

 

また記事に書かれている男性が患った「うつ病」も、いわば劣悪な環境から自分を逃がして生き永らえさせるための、本能的・心理的な回避行動であるはずなのに、それすらも認めない会社がいるとなると、完全なる奴隷の扱いです。

(私の前の会社などは、「うつ病」という概念すら否定しかねないぐらいに社員のメンタルを虐げ続けていました)

 

ひとの人生を狂わせながら会社は最後まで僕に何もしてくれなかった。これからの人生、どうしたらいいんでしょう。

 

この男性が言ったこの言葉はあまりに悲しいです。

私はギリギリうつ病を発症はしなかったものの、いつなってもおかしくない状況でした。まだ若かったこと、動くだけの体力があったこと、「ここで負けてたまるか」という意地があったこと、あらゆる要素が奇跡的にうつ病から私を守ってくれたのだと思います。

 

おそらく自覚されている方も中にはいると思いますが、このブログを見てくださっているマジメな方はとかくこの「うつ病」にかかりやすい性格を持っていると巷で言われています。

事実、私もドンピシャリで当てはまります。

 

几帳面、礼儀正しい、人に嘘をつけない、責任感が強い、忠誠心がある、献身的、適当にできない、ごまかせない、いつも考え込んでしまう・・・

 

これらのどの性格も、その人をうつ病たらしめるには十分な潜在性を持っています。

マジメな人ほど会社が無理難題を押し付けても期待に応えようとするし、その分自分に鞭を打とうとします。いつの間にか、本人が望むわけでもない「社畜」と化し、心無い会社によって「ボロ雑巾」になってしまう。

 

うつ病」を「会社からの脱落」と同義語のように扱ってしまう風潮が、苦しんでいる人の苦しみを一層その人の中に押し込めてしまっているようにも思います。

誰かに打ち明けることさえできていれば違ったかも知れないことを、落伍者の烙印を自分自身に押してしまうように思えてどうしてもためらってしまう。

周りが心の病に対して理解を深めることはもちろんですが、自分で自分自身の心に対する理解を深めることも同様にとても大切です。

 

私も、かつての会社ほどの労働の過酷さはないものの、やはりこの「うつ病」の存在はいまだに遠いものではないなと感じます。

 

自分をあまりにもいびつな会社の型にはめ込もうとして自分を壊してしまうぐらいなら、自分からおさらばしてやったらいいんです。

自分を壊してまで得るほどの価値は、その会社にはないはずです。社員の心があげる命の悲鳴に耳を傾けない会社が生み出す社会的価値など、たかがしれています。

 

私もこの「会社」という構造自体に自分を合わせることにほとほと疲れがきています。

だからこそ、会社に頼らずに自分から価値を生産できるツール、また自分からお金を生み出せるツールとしてこのブログに着手しました。

自活できるようになるための道のりは、トンネルを金づちでコツコツ掘り進めるような道のりなのでしょうが、いつか見える光のためにこの努力は惜しまないつもりです。

 

今苦しんでいる人がいるなら、一緒に考えて歩んでいきたい。

無力な私ですが、切にそう願いながらこれからもブログを書き続けたいと思います。